ブランズウィックブランドにおいて、ハイパフォーマンスボールと言えば「マスターマインド™」だと浮かぶほど、初代「マスターマインド™」のボール性能は優れたものであったと思います。 過去のオイリー対象ボールと違い、オイル上では必要な分の直進力を保ち、軌道のブレが少ない上にバックエンドでは角度良く曲がり込みました。オイリー向けボールは一般的になだらかでダラダラとした印象があった中で、大変なインパクトを受けました。 私は箱出状態ではレーンキャッチが良すぎた為、#4000ポリッシュへと表面加工をして投球していますが、それでも滑り過ぎてしまう感は無く、非常に安定感のあるボールとして重宝しています。 これだけハイスペックなボールですが、ヘビーオイリー向けボールということもあり、オイルを感じるのが苦手な方やスピードの無い方、シニア層には使用コンディションが限られてしまう一面がありました。 せっかくこれだけの高性能ボールなのだから、もう少し直進力が増してキレを見やすくなれば、更に幅広く使えて良いだろうなと思っていましたら、さすがはブランズウィック。出してくれました！
今回、米国ブランズウィックより新登場の「マスターマインド™・ジーニアス」は、ソリッドベースの初代に対し、より直進力を増しバックエンドでのキレを増幅させメリハリを出す為に「オーナーロール・ハイブリッドリアクティブ」カバーへと進化をしました。 表面加工も初代が#1500マイクロパッド仕上げに対し、ロイヤルコンパウンド（#2500）仕上げにしたことで、よりスムーズに手前の滑りを感じ易くなっています。 コアは初代同様、抜群に転がり感のある「マスターマインド・ウルトラ低・RG・コア」を採用しており、 中間地点での安定した転がりとピンに当たってからもグイグイと曲り続けてくれる様はコアの成せる技でしょう。投球した感覚でもっとも印象に残ったのは過去最大レベルの「バックエンドでのねじれ感」と、そこから生まれる「素晴らしいピンアクション」です。特にポケット薄めのピンキャリーは驚く程に優れています。 私が感じた特性としてはバックエンドでの動き幅が強力な為、板目を多く使用してもピンアクションが低下せず、大きな入射角度を楽に得られるということ。逆に、オイルゾーンを狭く辿るとピン前で鋭くフックし、抜群のパフォーマンスを体感することも可能です。 つまり、このボールは長いゲーム間、様々なコンディションやアングルにて攻めることが出来る優れたボールであり、ボウラーの球種も真っ直ぐラインを投球する低回転ボウラーからレーンいっぱいを使って投球するクランカータイプまで受け入れられるボールだと思います。 箱出の仕上げ番手は#500ロイヤルコンパウンドとなり、十分なスキッドは得られますが、よりアグレッシブなパフォーマンスを求めて、私は#4000ポリッシュまで磨き上げました。 このボールが手に入ったことで、初代を#2000マイクロパッドへと加工出来、ラインナップの上位陣が大変充実しているのを感じます。 しかし、走り系ではあるとはいえ、元がオイルキャッチ良いカバーのハイブリッドですので、過剰に直進力を求めることは出来ません。ライトドライコンディションにおいてはハイスピードボウラー等でないと曲り角度が強力な為にコントロールが容易ではなくなります。 このように、ボール選択の際には普段投球しているレーンコンディションの特性や、どのようなパフォーマンスのボールを求めているのかをよく検討することが大切ですね。ボウリングボールはドリラーの方によく相談して選ぶと良いお買いものができます、参考にされてみてください。 本レビュー公開前日から出荷が始まった「マスターマインド™・ジーニアス」、競技ボウラーからリーグボウラーまで、欲しかったボールの一つになることは間違いありません。是非、お試しください。

今回のドリルレイアウト

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